2012年9月12日

現県立美術館(平野政吉美術館)のデザインを踏襲した合成写真が示され、利用された

 県が、財団法人平野政吉美術館(現公益財団法人平野政吉美術財団)に移転を要請した時、現県立美術館(平野政吉美術館)と同じ外観、デザインをした建物がそのまま、中通一丁目の再開発地区に移転し、交流館などに囲まれている合成写真が県教委から財団に示され、それを見た財団理事が、新県立美術館は現県立美術館(平野政吉美術館)のデザインが踏襲されるものであると認識し、そのことが財団が移転受け入れの判断をした理由の一つになったと言う。2008年(平成18年)3月20日の理事会での採決の結果は、移転賛成が3、反対2、白票1という僅差であった。その後、2010年(平成22年)2月の県議会で、現県立美術館のデザインが全く踏襲されていない、安藤忠雄氏設計の新県立美術館の設計図が示され、ある県議が取り上げ、問題になった。当時、平野政吉美術館名誉館長であった平野誠さんは「賛成する際の条件が反故にされ、騙されたという感じ。信用できない」(平成22年2月5日、週刊アキタ)と憤った。この時の県議会で、新県立美術館取得負担金を含む予算が可決されたため、そのまま、新美術館の移転新築が進められたが、財団が移転を受け入れるか否かを判断する際に、県教委がイメージ図として示した写真に重大な偽りがあった。これを判断材料とした当時の財団理事会による移転受け入れの表決、判断は有効なのか。



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